「あ…あのこれ良かったら食べてください」

法香おばあちゃんは樹に大きなお弁当を渡した。

「イヤ、悪いですって」

「お礼です。頑張って作ったんですよ。
 ぜひ、食べて」

若い女子にない大胆さ。

これぞ、おばさん。

「でも、お礼するのはどっちかってゆうと俺の方ですから…」

「でも、作っちゃったから」

樹は断れなくって持って返ってきた。