アタシは何着てけばいいかわかんなかったから、
テキトーに黒いVネックにジーンズって組み合わせ。
しかもコンタクトの具合が悪くて
黒ぶちメガネだからパッと見不審者っぽいけど…
ま、いっか。


駅前でマキと待ち合わせ。

「ごめーん
電車に乗り遅れちゃった~」
マキが5分遅れで来た。
マキはリズリサの超フリフリなワンピに巻き髪で気合い入ってます!って感じ。

「マキに気合い入ってるね」
って言ったら
「こんくらい余裕だよぉ」
だって。


グラウンドには、女子がぞろぞろ集まっていた。
みんなマジ気合い入ってて、アタシ一人浮いてる、って感じ。


「伊沢くーん!」
「がんばって~!」
って感じ。

伊沢くんは4番。
この前の練習試合でも逆転ホームラン打ったんだって。


アタシは相葉を探してた。

野球部マネのマリが、相葉はセンターだよ、って言ってた。
でもアタシはセンターがどこかわかんないから、
テキトーにぐるぐる見なきゃ。


あ、いた。
相葉は誰かとしゃべってた。
誰だろ…

高梨だ…