父さん「こうへい!!」

「父さん…」

父さん「大丈夫だからな!!!」


俺は首を横に振った。


「父さん、母さん、俺もうダメみたい…ごめんね…」


2人は何も言わなかった。


「2人の子供に産まれて来れて幸せだったよ…俺の事生んでくれてありがとう」


俺は初めて2人の前で涙を流した。
父さんと母さんは、俺を抱きしめてくれた。
恥ずかしいような、でも、嬉しい様な…
2人に抱きしめてもらえるのは、今日で最期なんだと思うと少し寂しかった。


俺らは、しばらく抱き合っていた。


「父さん、母さん大好きだよ。」


母さんが声をあげて泣き始めた。
俺は、母さんの頭を初めて撫でた。
ありがとう。とごめんね。の気持ちを込めて…


「父さん、母さん。みんなに会いたい」


2人はわかったと言い、みんなを呼びに行ってくれた。

俺は、2人の後ろ姿を目に焼き付ける様にじっと見ていた。