しばらく沈黙が続いた。
俺らはただ海を眺めていた。

沈黙を破ったのははやとだった。

「こうへい...もっと俺を頼ってくれよ...。」

「ありがとう。でも、俺十分なくらい頼ってるよ。これ以上迷惑はかけられない」

はやと「誰が迷惑って言った?俺は、迷惑なんて思った事一度もない。お前は俺が頼ったら迷惑なのか?」

「迷惑なんて思わない。ただ俺は...これ以上お前の負担になりたくねえんだよ。」

はやと「は?笑わせんな。負担ってなんだよ。負担になんてこれっぽっちもなってねえーっつうの。」

「はやとは優しいから...」

はやと「ふざけんな。俺は、お前が大事だから、親友だからやってるだけだ。困った時に、辛い時に助け合うのは当たり前なんだよ。」

はやとの目には今にも溢れ出しそうな程涙が溜まっていた。


「......」


はやとのそんな顔を見たら俺は何も言えなかった。


はやと「なんか言えよ...。」

「...ごめんな」

はやと「なんで謝ってんだよ...謝って欲しい訳じゃねえんだよ...」

はやとの目から涙が流れ落ちた。


「はやと...ありがとう。俺の為に泣いてくれて…俺と親友でいてくれて...」

はやと「ぁあーーーー」

はやとは泣き叫んだ。
ものすごく悔しそうな顔をして…