俺は一度大きく息を吐いた。

「2人に話したい事あるんだ。」

みゆき「改まってどうしたのー?」

「すっげえー大事な事だからちゃんと聞いてやってくれ。」

2人は頷いた。


それを見て俺はもう一度深呼吸をし、ゆっくり話し始めた。


「俺...明日から入院する事になった。ってゆうか、する事にした。」

みゆき「は?!」

「今まで2人にはずっと嘘をつき続けてきた。ごめんな...」

みゆき「ちょっちょっとまって?どうゆう事?」

「みゆき?」

みゆき「なに?」

「あい?」

あい「どうしたの?」


俺は交互に2人を見た。
そして...


「俺は...心臓病だ。」


しっかり2人の顔を見て告げた。


あい「ち...小さい頃の話しだよね?」

「はやとから聞いたよ。今は移植して治ったって。」


俺は横に首を振った。


「俺が、はやとに頼んでそうゆう事にしといてもらった。でも、はやとも最近まで詳しい事は、知らなかった。俺ははやとに、50代くらいまでしか生きられないって話してた。
でも、本当は...すでに限界なんだ...。」


あい・みゆき「っっっ!!!!」

はやとは俯いた。


「俺が倒れて、運ばれた時あったじゃん。そん時、医者に次大きな発作を起こしたら...
命の保証は出来ない。って言われた...だから、最期に...お前らと最高の想い出を作りたくて...旅行を計画してもらったんだ。」

あい「う...うそだよね...」


あいは涙を浮かべていた。

俺は、また横に首を横にふった。


あいとみゆきは何も言わなかった。
違う
なにも言えなかったんだ。


「ごめんな...。お前らと一緒に居られて、幸せだった。短い間だったけど、俺と仲良くしてくれて、いろんな想い出を作ってくれてありがとう。」

俺は頭を下げた。
涙で砂浜を濡らしていく。


あい「やめてよ...。もう、会えないわけじゃないんでしょ?」

「あい...ごめんな。もう...会えない。」

俺は俯いたまま告げた


あい「な...なんで...入院して治療するだけでしょ?」

「面会謝絶なんだ...。だから...ハアハア...ご...めん...ハアハア」

発作だ。
こんな時に限って…

はやと「おい。もう喋るな。」

「まだ...ハアハア...全部...うっ...」

胸に痛みが走った。
思わず胸を掴んだ。

はやと「薬は?」

「ポケット...ハアハア...」

はやと「早く飲め。」


俺ははやとが出してくれた薬を一気に流し込んだ。
その間はやとはずっと背中をさすってくれた。


あいとみゆきはその光景を涙を流しながらずっと見ていた。