「ええ?なぁーに、みっつー。
あ、そっかぁ〜、ふー女嫌いだからかもね。天音みたいな可愛い女の子がいたもんだから、ふー焦っちゃったんだよぉ。だって、ねぇ?ほら、ここ男子校だったし今までそーいうの気にしなかったでしょー?」


「え、いやあ〜……俺はお前ん話を——」


「ね、ね?きっっと、そぉだよねぇ?」


「………そ、そうなんかも…し、しれへん、な…」



そんな会話を小耳に挟みながら、考える。



楓斗、元気ないの……私の、せい?


何かできないかな…


と、ピンときて楓斗に歩み寄る。



「どぉしたのー?」


「今はあんま近付かへん方がええで」



聞こえたそんな制止に無関心を決め込んだ。



そして。



「……あの、楓斗」


「……あ?何だよ、馴れ馴れしいやつ。あっち行けって……っん゛!」


鬱陶しいって、滲み出る声色。


口に、あるものを放り込む事で押さえ込む。