ちなみに、琉羽と光邦は中2からこの学校に編入してきたものの、全員が中学から高校までエスカレーターで上がってきた内部生だそう。


つまり、このSクラスに高校から入った外部生は私1人ということらしい。




話を聞いて、個性的な人たちなんだと再認識した。



そういえば静かになったな、とついさっきまで騒然としていた場所に目を向けてみる。



ソファーに倒れ込むように、中途半端な体制で熟睡中の空。


疲れ果てた楓斗は、向かいの椅子に沈み込んで心身共にボロボロだ。


聖はとっくに見放していたらしく、キッチンへと引っ込んでいた。



……なんというか。


可哀想な光景だ、いろいろと。



「くー、結構粘ってたねぇ〜。今日のふーは特に機嫌が悪かったみたいだし、僕もう怖くて怖くて近付けなかったよぉ……」


「ぶっ、あっはっはは!何言うとんねん。怖いとか震えて泣くタマやないやろ、実は強かなおま……もぅおががっ!!」