「ぎゃあぎゃあうるっせーな!人の迷惑も考えろ!!いい加減にしろよお前ら!!」



そこに、凄まじい剣幕で怒鳴り込んできた――4人目。


本日、最大級の大声を聞いた気がする。


静まりかえる室内。


琉羽は不満げ、光邦はやれやれと深いため息をついている。



……おお…。


ただの一喝でこの場を収めてしまった。




明るめの茶髪と、色素の薄い同色の瞳。


若干、丸みを帯びた顔形、眉間に深く刻まれたシワ。


この上なく不機嫌そう。



低く凄むような声。


迫力は満点……だった、けど。



暴動を止めたのは、中性的な“童顔”の男の子だった。



琉羽は外見ではなく雰囲気に幼さが残っていた感じ……というか、得てしてあの言動だった。


けど、この人は容姿そのものが総じて幼く見える。


もっとも、口調は至極乱暴で、全くもって伴っていないけど。


性格もそれはそれは男らしいんだろう。