「光邦。また琉羽のお菓子に手を出したって聞いたよ。僕の記憶が正しければ、3日前も同じことを注意したばかりだと思うんだけど、もしかしてまだ反省したりないのかな?」


「あーあーあー、もう聞きたない。聖は毎度毎度お小言が陰気やねん。
ちょぉーっと食いすぎてもーただけやん。そないなケチケチされたら敵わんわ」


「はあ、光邦——」


「だーかーらぁ、僕のお菓子だって言ってるでしょ!!」


「せやかて、食ってしもーたモンはしゃあないやろ。残念やったな」


「うううぅっ……みっつーのバーカバーカっ、バカハゲ!」


「や、禿げてへんし!菓子の一つや二つ、そないな変わらへんやろ」


「変ーわーるー!僕のだもん!僕のだもーん!!」


「せやからなぁ…」


諌めようとした聖の続く言葉を遮って、自ら抗議に向かった琉羽。


年長の苦労が垣間見える。