「でも、あれね……すっごく手に入りにくくてね、僕もすっごく苦労して手に入れてきたんだよ?」
「じゃあ光邦には責任取って探してきてもらおうか。あとで僕から言っておくよ」
「ほんと?わぁーい、やったぁ〜」
聖、ホッとした顔してる。
さながら、お兄ちゃんみたいな立ち回りに、素直にすごいなって思った。
「……あっ、あとねあとね、もう一個……」
「ん?」
「くーが僕のベッドで寝てるんだよぉ……どーしたらいい?」
……くー?
何だろう、人の名前?
首を傾げるけど、何かに締め付けられる感じがして思考はシャットアウトされた。
「もーお、僕の部屋なのにみんな勝手にぃっ!!」
……うるさい、暑い、苦しい。
突然抱きつかれたかと思えば、泣き出されて、多大な迷惑を被っていることに煩わしさを感じずにはいられない。