「で、でもさ、天音連れ出したみっつーも悪いよ!二人でデートってどーゆうつもり?」
おお、琉羽が開き直った…。
すっかりいつものように振る舞う姿に、逆に感心してしまう。
「ええやんかそれくらい!」
「僕あんまり怒んないけどさぁ、今回は抜け駆けってことで怒り心頭中だよ?」
「嘘つけよ。常日頃から光邦と馬鹿やって激怒しまくってんだろ」
「そこのヘタレは黙っててくれるー?」
「ああ、それは言えとるわ」
「んなっ…!」
楓斗の顔がサッと赤くなる。
……ヘタレとは?
一体何のことを指してるんだろうと思うけど、私が口を挟む余地はない。
だって、なんか私一人だけ蚊帳の外みたいな雰囲気。
えっと……どうすれば……?
光邦がどっち側か分からないけど、勝手に喧嘩をし始めた3人に困惑する。