ウィンドウショッピングを楽しんだ後は、光邦に買ってもらったタピオカを飲んでベンチで一休み。
「天音、少しここで待っててもらってもええか?」
隣に座っていた光邦が突然立ち上がって聞いてきた。
どうしたんだろう…。
「すぐ戻るわ」
「ん、わかった」
当然、断る理由もなく快諾した私。
それに満足そうに頷いて、光邦はキャップ越しに私の頭を撫でて行ってしまった。
光邦、なんかおかしい。
急にキョロキョロ辺りを見回したり、どこかに視線をじっと向けていたり、後ろを振り返って首を傾げたり。
昼食を食べた辺りから、様子が変だった。
怪しい……
とはいえ、何かあったら言ってくれてるはずだと思って、それを探る気も追求する気もない。
今は、言われた通りここで待つだけだ。