* *
そうして光邦が連れてきてくれたのは、お洒落なカフェ。
「〜〜っおいしい……っ」
「やろ?コーヒーもやけど、ここのデザートがムチャクチャ美味いねん。俺のお気に入り」
パフェを口いっぱいに詰め込んで、もぐもぐしながら大きく頷く。
確かに、これは美味しい…っ!
幸せを噛み締めながら、フルーツと生クリームたっぷりのパフェを口に運ぶ。
「こっちのも美味いで。食うか?」
「食べるっ」
「ほれ、あーん」
光邦にスプーンを口元まで運ばれて、反射でパクリと食いつく。
ん、こっちも美味しいっ。
と、何が起きたか気にも留めないでいると。
「反応なしかい。寂しいわぁ」
「……ん…?」
呟いた光邦に、何か言ったか、と視線で問いかけると「何もない何もない」とかぶりを振られて首を傾げる。