いつのまにやら目をカッと見開いた光邦が、唇を歪めて笑っていた。


というか目の焦点が合ってなくて、少し怖いくらい。



「……いつから起きてたの」


「ぐへ、え、あー……つい、今さっき」


「へえ…」


「……やっ!たった今や今!何も見てへん何も見てへん。ほらまだ眠そうやろ!」



元気アピールしながら眠そうとか言われても…。



つまりは、頭を撫でていたことも、私の頬が若干緩んでいたところも見られていたのか。


それ自体は別にどうということでもないけど。


光邦は何を慌ててるんだろう。



首を傾げる私に、光邦ははあ、とため息をついた。


「いらんお節介やったな」


「……え、私が?」


「ちゃうちゃう、自分にや!天音がやないからな!?」



……どういうことだろう。