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夜が更けた。


リビングを覗くと、琉羽と光邦がソファーで眠りこけていた。


バーベキューの後片付けも手伝ってくれたし、きっと疲れたんだろうな。


そっと2人に薄い毛布を被せてリビングを出る。



午前1時。


そろそろ私も寝ようかと2階に上がると、薄く開いた扉の隙間から明かりが漏れているのに気付いた。


あの部屋は、確か……



そろり、と覗くと、机に向かってパソコンを操作する父の姿があった。


こんな時間までお仕事、大変そう。



「寝ないの?」


後ろから声をかけるも、ちらっと私を一瞥してまたパソコンに向き直る。


「ああ。今夜中に仕上げて先方に送らないといけないからな。寝るわけにはいかない」


私はというと、ただぼんやりとその後ろ姿を眺める。


カリカリ、何かを書いてはまたパソコンに打ち込む作業を延々と続けている。