なんだか空が可愛くて、なんて言ってもいいのかな。


……あ、ダメだ。


頑張って引き締めようとしても、すぐにニヤけてしまう。


ひとしきり緩み切った顔を晒して、最後にふう、と息を整える。



「正直に、言うとね……怖いって思ったこと、あるかもしれない。なんて言うか……見透かされそうって勝手に不安になって、尻込みしちゃったこととか」


びくっと空の体が揺れる。


だけど……と、私は続ける。


「空は優しいから。それ以上に安心、する」


「……安心…?」


「ん。……あと、その……近過ぎて、恥ずかしい、とか思ったりはする…かな。……あ、嫌とかじゃない、よ?」


何より空はパーソナルスペースが狭いから、気付いたら懐に潜りこんできてて、絆されてる。


何でも真っ直ぐに伝えてくれて、裏がない。


警戒心なんて吹き飛ばすくらいの安心感を与えてくれる。