「姉さんがちゃんと元気だって分かったし。それは……嬉しいって、思う」


「っ昴……っ」


ばっ、と視線を戻すと、体育座りの上で組んだ腕に顔半分を埋める昴がいた。


少し、耳が赤い。



「あ、あとは……」


口許を隠して、くぐもった声。


ごにょごにょと何か言ってるみたいだけど、聞き取れない。


やがて、少し顔を上げた昴はちらっとこっちを見て、ゆっくり言葉を絞り出した。



「あとは……一人で、全部抱え込まないでくれたら、もっと……嬉しい、かも…しれない…」



ポツリ、ポツリとそこまで言って、とうとう顔を隠してしまった。


あっという間に首元まで赤らんでいる。


そのまま微動だにしない昴に、私はというと……



あまりの衝撃に硬直していた。



頭の中では、いろんな思考が溢れそうなくらい駆け巡っている。


嬉しさのあまり頭がパンクしそうで、結果……



「~~ッッ」


柄にもなく、にやけてしまった。