そろりと目を向ければ、眉根に寄せたシワをひくつかせている叔母さんがそこにはいた。
できることなら、過去に戻って今すぐ訂正したい。
「“お姉さん”よ!」
ずいっと顔を近づけて強調してくる叔母さんは、とにかく美意識が高い。
端的に言うと、年増扱いされるのを嫌う。
何がそんなに嫌なんだろう。
別に悪い意味はないし、私の叔母さんには変わりないのに。
ともあれ、こうなったらなかなか機嫌は直ってくれない。
「化粧しなくても綺麗だし……気にしなくていいのに」
「そりゃ、あたしだもの。何もしなくてもいい女に決まってるわ。けど、ダメよダメ!今より劣る、ちょっとじみぃ〜なお姉さんなっちゃう!」
とりあえず外堀を埋めようと試みるけど失敗。