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午前の部を終えて、お昼休憩。


グラウンドの端にも関わらず周囲の視線をビシビシ感じるのは、いつも一緒にいるこの面子のせい。



この人たちの側にいると、当然こういう羨望や好奇の目にも晒される。


平気、今更だもん。


そう開き直って気にしないことにした。




「うわあ〜!天音のお弁当すっごく美味しそう!」


階段の段差に腰掛ける私がお弁当箱の蓋を開けると、琉羽から歓喜の声が上がった。


褒められて悪い気は勿論しないし、少しだけ……照れる。



「あ、ありがとう…」


うまく言えたか分からなかったけど、にっこり笑う琉羽を見てほっとした。


良かった、伝わった…。




朝、キッチンの主(仮)たる聖にお願いして、自分で作ったお弁当。


一ヶ月程度だったけど、前の学校は給食がなくて購買とかお弁当持参だったから手慣れたもの。