あの後——。
変な自信で自分を盛り上げてからも、同じ場所を延々と回っているような気がしてならなかった。
人とすれ違うこともなく、手に持つ地図と構内地図とを見比べては唸っての繰り返し。
自分がどこにいるかさえ、定かじゃない。
そんな中、少し不思議な場所に着いた。
芝生とか大きな花壇とかベンチなんかが併設された、少しコンパクトな……中庭…?
石畳の先には建物も見える。
とはいえ、ここまでどこも建物だらけだったけど。
のどかというか、なんだか雰囲気が違う。
どこだろう、ここ…
キョロキョロ辺りを見回していると、小高くなった芝生から何かが落ちてきた。
……もとい、転がってきた。
そしてその何かが実は人だったという驚きで混乱に拍車がかかって。
——現在に至る。