それからは、学校で海翔と一緒に居るようになった。からかってくる奴も居たけど、気にせずに毎日を過ごしていた。
そんな日々を過ごしているうちに、女子も駆け寄って来た。
「莉奈ちゃん、仲良くしようや」
「莉奈ちゃん、恋バナしようやんけ」
そうやって、楽しく毎日は廻り出していた。
恋バナをする時は先輩のことを言う。みんなは「すごいね」と笑ってくれる。飛び降りたということは伏せて……。
「友達たくさん増えたちゃう?すごいことやんけ」
大成長を遂げた私に海翔が大袈裟に褒めてくれる。それも嬉しいことだった。
春が過ぎて、暑い夏が来て、秋へ変わる。そして、冬が始まる。月日が早足で過ぎていく。
冬なのに雪が降らなくて不思議でいっぱいだった。
「ここは都会やからな」
海翔に聞くと、海翔は悪戯っぽく笑った。私は自然と笑顔になれた。
今日も壊れるほど君を想っている。
また君に会えたらいいのにな。
君は何をしているんだろう。
友達とたくさん笑っているのかな。
私は貴方を忘れない。忘れられない。
こんなに誰かを想ったのは初めてだから。