「…………ん」


ここどこだろう


倉庫?



私、体育館裏にいたんじゃなかったっけ


奏「起きた?」


「なんで倉庫にいるの?」


湊「お前、あの後すぐに倒れたんだよ」

奏「優と廉ももう少しで来ると思うよ」

そうだったの?

じゃあここまで運んでくれたってことだよね。

「ごめんね、運ばせちゃって」

湊「そんな事はいい。なにがあった」

何があったって。

「何もないよ」

何もない。あなた達が心配してくれるようなことは何もないよ。

湊「嘘をつくな。ならなぜあの場にいた。
俺たちは屋上に来るよう言ったはずだ」

なんだか湊音が怒ってるような感じがする。

そりゃそうだよね。自分たちの休み時間を潰されたんだもの。

「ごめんね。飲み物を買ってから行こうとしたんだけど迷っちゃって」


ごめんなさい。私はあなた達に迷惑はかけたくないの。

湊「そうか。お前と一緒にいた女は友達か?
言い合っているように見えたが」

え…

そんな所まで見てたの。

奏「蘭ちゃん、俺たちみんな見てたから嘘つかなくてもいいんだよ」

もちろん、優と廉もね。と奏が付け足す。


みんな見てたのか。

じゃあ湊音はなんであんなこと聞いたんだろう。

「見られちゃったか。じゃああんな質問する湊音は意地悪だね」

少し笑いながら湊音に言う。

湊「お前が素直に言わないからだ」

そうだなぁ

なんて言えばいいのかな

なんて言えばあなた達に迷惑をかけずに終われるかな