~胡蝶side~


蘭が寝たのを確認して、廉が話し出す


廉「蘭ちゃん、ちょっとまずくない?」


夏「あぁ、あれはまずいな」


奏「なんであんなにバイトしてるんだろうね?」


優「それほど家計が苦しいか、家に居たくないか
そのどっちか」


湊「とりあえずバイトは辞めさせる
家に居たくないなら倉庫に来ればいい。」


みんな蘭の事を心配していた。


廉「でもさ、あの子なんで笑顔作ってるんだろう」


それは全員が思っている事だった。


蘭は決して笑顔の仮面を取ろうとしない。


俺らがいくら大丈夫だと言っても。


確かにまだ出会って間もない。

初対面の奴だっている。

でも少なくとも俺たちはあいつを信じてる。


だから、余計に信じられていないのが悲しい。


だが、なんにせよ、必ずその仮面をぶっ壊してやる


胡蝶の想いは皆同じだった。




奏「・・・蘭ちゃん?」


奏が蘭を不思議そうに呼ぶ


湊「どうした?」


奏「いや、なんか魘されてる」


そう言うと、みんな蘭の方に集まり、蘭の言葉に耳を傾ける。


「ごめ…なさ…」


「……いかないで」


「おいて……いかないで」



その言葉に全員の目が開く。


この子は想像以上の闇を抱えてるのかもしれない


そう誰もが思った


奏「とりあえず、起こそうか」


湊「あぁ」