時は少し遡り……
海老名晴陽side
++++
るいからボールを受け取った
まだるいのことが気がかりだったが今は走らなくては行けない
俺は走り出して爽雨を追いかけた
後少しで抜かせそうだ……
ゴールまで後数メール
ついに並ぶことができた
あとは直線だ
ここで追い抜いてやる!
俺は限界のスピードでゴールに向かって走る
後少しだ
そしてゴールテープを切ったのは
俺だった
次の瞬間校庭が歓声に包まれた
「はぁ~……疲れた……」
「チッ……負けちまったよ」
乱れた呼吸を整えながら喋る
「あはは、今回は俺の勝ちだね」
「うるせー惜しかっただろーが」
成瀬は少し不貞腐れた顔で言った
その後諦めた様な顔で言った
「まぁ、"今回"はお前の勝ちだよ。今回だけだからな。来年覚悟しとけよ」
「まぁリベンジはいつでも待ってるとしようか」
「ウゼーっつーの」
そんな軽口を叩きあっていたらふと気付いた
そして嫌な予感が頭を過ぎった
「……なぁ、るいはどこにいる?」
「あ?……そう言えば見当たらねーな、クラスの列にもいねーじゃんか」
「まさか……」
俺達は当たりを見渡した
すると成瀬が声を上げた
「あっ!オイ!あそこで倒れているやつってまさか!」
ふと視線を向けると校庭の反対側でるいが倒れていた
海老名晴陽side
++++
るいからボールを受け取った
まだるいのことが気がかりだったが今は走らなくては行けない
俺は走り出して爽雨を追いかけた
後少しで抜かせそうだ……
ゴールまで後数メール
ついに並ぶことができた
あとは直線だ
ここで追い抜いてやる!
俺は限界のスピードでゴールに向かって走る
後少しだ
そしてゴールテープを切ったのは
俺だった
次の瞬間校庭が歓声に包まれた
「はぁ~……疲れた……」
「チッ……負けちまったよ」
乱れた呼吸を整えながら喋る
「あはは、今回は俺の勝ちだね」
「うるせー惜しかっただろーが」
成瀬は少し不貞腐れた顔で言った
その後諦めた様な顔で言った
「まぁ、"今回"はお前の勝ちだよ。今回だけだからな。来年覚悟しとけよ」
「まぁリベンジはいつでも待ってるとしようか」
「ウゼーっつーの」
そんな軽口を叩きあっていたらふと気付いた
そして嫌な予感が頭を過ぎった
「……なぁ、るいはどこにいる?」
「あ?……そう言えば見当たらねーな、クラスの列にもいねーじゃんか」
「まさか……」
俺達は当たりを見渡した
すると成瀬が声を上げた
「あっ!オイ!あそこで倒れているやつってまさか!」
ふと視線を向けると校庭の反対側でるいが倒れていた