次の日、昨日同様天気は快晴でまさにテーマパーク日和だった。ホテルのバイキングで朝食を済ませたあと、バスに乗ってテーマパークへと移動する。

駐車場には観光バスが列を連ねて停まっていて、バスガイドさんの後ろをゾロゾロと歩く学生の姿がたくさんあった。

その波に乗って私たちの学校もテーマパークの入口の広場へと移動する。

そして、早速自由行動開始。このまま夜までだから、たっぷり時間はある。

「私、ミミオンパークに行きたいっ!」

「俺は、恐竜ワールド!」

「キャラメルポップコーンも食べようね」

楽しみにしていたテーマパーク。テンションが上がりすぎて、みんなが浮かれている。

「高木君、ミミオンパーク行こっ! 早く!」

「お、おう!」

普段冷静な咲希も例外じゃない。楽しそうに笑って、高木君の腕を引っ張る。

そんな咲希に戸惑いながら、高木君も笑っている。

「南野さん、楽しそうだな」

そう言う草太の顔も、今日はいつも以上にゆるんでいる。キョロキョロしながら周りを見て、ワクワクしている様子。

「ミミオンが好きだったなんて知らなかったよ」

はしゃぐ咲希がかわいくて、思わず笑ってしまう。

「俺らも行くか」

「うん、そうだね」

高木君たちのあとを追うようにして、草太と並んで歩く。見上げた横顔がキリッとしていてカッコいい。

草太はまだキョロキョロしていて、誰かを探しているようにも見えた。その視線の先には、セーラー服姿の他校の女の子たち。

「誰か探してるの?」

「え? あ、ちがうよ。それより、亜子は迷子になりそうだから、はぐれるなよ」

そんなふうに言いながらからかってくる意地悪な横顔。