「えっと…その…わ、私…」


「お話し中失礼致します。社長、至急確認して頂きたい資料がございますので社にお戻り下さい」


「幹…お前タイミング…」


「お叱りなら後ほど受けますので、お車にお戻り下さい」


社長はごめんねと言うとお店を出ていってしまった。なんかよくわからないけど助かった?


「三月様申し訳ございません。社長が勝手なことを…」


「い、いえ。それにしてもお休みなのに会社に行くなんて社長さん大変なんですね」


「あぁ。あの人がそう言ったんですか。休みなんてあるわけないですよ。店長からシフト表を頂き、三月様の出勤に合わせてここに来たんです。しかも私服にまで着替えて。まぁ、そこまでしてでもあなたにお会いしたかったんでしょう。全く一歩間違えればストーカー行為ですよ」


そ、そこまでして私に会いに来たの?こわっ…。


「申し訳ありません。この行動事態三月様にとっては恐怖ですよね?もし社長の事でお困りになられましたら、私の所に連絡してください。ご挨拶が遅れましたが、秘書の佐伯 幹(サエキ ミキ)と申します。どうぞよろしくお願いします」


「あ、ありがとうございます。三月まゆです。こちらこそよろしくお願いします。さ、佐伯さん」


「私のことは幹で大丈夫ですよ。それでは、社長がお待ちなのでこれで」


幹さんはホールにいたスタッフや店長に礼をして出ていった。