綿あめのように吐く息は宙へ浮かび消えていく。 喉の奥が熱くなって、鼓動はどんどん加速する。 草色のネットの向こうには、ボールを追いかけるあの人が汗を滴らせていた。 「今日も変わり無く目の保養だ・・・。」 私、小副川 六華の日課であるサッカー部の観賞は心を穏やかにするために必要なことである。 顔立ちの良い集まりのサッカー部を見に、他校からも女の子が集まるくらいだ。 _