「こうやって、二人でいろんな行列に並んでたの、懐かしいよね。F松のラーメン屋さん、覚えてる?」

「覚えてるよ。オープンしたばかりで、二時間待ちだったよな。あそこのラーメンは格別だった」

「また行こうよ。随分前に行ったっきりで、また行きたいんだよね」

 隣に座った涼香は笑顔で、本当に、彼女と付き合っていた日々が懐かしく感じられる。たまに喧嘩をすることはあっても、今思えば楽しい思い出ばかりだ。