二人の去り際に駿ちゃんと一瞬目が合ったが、すぐに逸らして平静を装って休憩室に入ると、何となく一気に疲れを感じてしまった。
梅雨に入ったらしく、外は小雨が降っており、窓にぶつかる微かな雨音が響く。
「篝君とは、定期的に連絡は取っていたんですけれど、会ったのは四年ぶりなんです」
「……そうだったんですね」
「会ったのは、別れ話をしたっきりですね。やっぱり今見ても、カッコ良かった」
別れて惜しいことをしたな、と言う双川さんはクスッと笑って、私の向かい側に腰掛ける。
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