そう、そうなんだ。篝さんは、元々私なんか暗い奴と一緒にいるんじゃなくて、双川さんのような、可愛くて、明るい子と一緒にいるべきなのに。

 その方が絶対シックリくるのに、ここ最近私と二人で会っていることが、とても、申し訳なく、心苦しくなってくる……。

 ……っと、思いつめ、駿ちゃんからも目を逸らしたくて足元を見つめていると、ふと“幸さん”と、自分の名前を呼ばれ、顔を上げると篝さんがこちらを見ている。

「大丈夫ですか? ぼーっとしてるから」

「えっ、あっ……だ、大丈夫です」

「そっか。じゃあ、幸さんも涼香もまた。お疲れ様でした」