『あっ、あのっ、すみません!あたし』



驚く泉に突然、隣の侑月が深々と頭を下げる



『ちょっ・・・なんで侑月が謝んの?』



『そっ、そうよ、ゆづ先生!

謝るならこっちよ?』



俺だけじゃなく泉までもがあたふたと侑月に近寄った



『こんなバカ義弟!

ゆづ先生ならいくらだって選べるのに!

本当にごめんなさいね?』



かなり失礼な言い草だけど、真剣な顔の泉が侑月を宥める

この分ならなんとか殴られずに済みそうだと、俺はほっと胸を撫で下ろした



『あっ、そうよ!
これこれ!

あんたの大好きな激甘チョコシュー!

二人で食べてっ!』



突然、手に下げられた紙袋を思い出した泉が、それを俺に突きつけた



『ゆづ先生

こんなバカで悪いんだけど、宜しくね?』



何故だか泉は侑月の手を取り、真剣な顔つきで侑月にそう話している。


俺の親かっつーの・・・