『それは・・・』
先に口を開いた侑月が、困り顔で俯く
『良かったら、一緒に出てきてくんない？
ゆづがいたら多分殴られずに済むからさ、俺』
こうなったらもう、開き直るより他はない
『一緒に来て？侑月』
戸惑う侑月の手に、俺の手をしっかり絡めて
ベッドルームから出てきた俺たち
『あの、反対されちゃうかな？あたしとじゃ』
何を勘違いしているのか、玄関の手前で足を止めた侑月が俺に訊いてくる
『反対されるとしたら、俺にゆづは勿体無いってやつだと思うよ？』
実際自分ですらそう思うから・・・
『大丈夫』
ゆづの手を引いたまま、ドアノブを回し扉を開けた。
