てっきり、快楽に身を任せているのかと思っていた侑月は

微かに震えながら、不安で一杯な眼差しで俺を見上げている



『ゆづ?・・え?』



目の際からポロリと一粒、涙を零した侑月に
俺の頭の中はクエスチョンマークで一杯になった



『え?なぁゆづ?

もしかして、ゆづ・・』


一つだけ、思い当たる答え



『まさか、初・・めて?』



じっと侑月を見つめてそう訊くと、
侑月は、不安げな瞳のまま“コクリ”と小さく頷いた



『え?

は〜〜っ???』



さっきまでの雰囲気は一瞬にしてどこかに消え失せ、涙目のゆづと唖然とする俺



『あ、あの、ゆづ?
お前、和真と付き合ってたんだろ?』


二十歳を過ぎた大人同士が付き合ってて、一体何がどうしたら“まだ”なんだ??