席を立った柊は、ゆっくりとあたしの隣へ回ってきて手を差し伸べてくる



『ずっと、俺の手握ってて?

侑月は俺の・・・。』



不意に、こみ上げてくるような愛しさに、差し伸べられた手を取ると

柊が、強い力であたしを引き上げた。



『侑月』



いつかの時と同じように抱きすくめられ、あたしは柊の胸に顔を埋める



『好き』



それしか言葉にならなくて、あたしは彼の胸の中で目を伏せた。