「ねえねえ、
お菓子いっぱいあるから食べよ」

「いいね!
僕、トランプ持ってきたから
トランプしながら食べようよ」

「さんせーいっ!」


僕達はルンルンでテントの中に入った。


「そういえば、陽、

テントありがとう!
よく1人でたてたね」

「まあね、僕にとっては
こんなの簡単だったよ」

「さっすがー」


千代の手が僕の肩に触れると
ドキッと胸が大きな音で鳴った。


「早くお菓子食べよー」

自分の気を紛らわすように
僕はリュックをあさって
自分が持ってきたお菓子を広げた。


「トランプ、何する?」

「ババ抜き」

「それ2人でやるとつまんなくね?」

と僕は言いながらも
ババ抜きをするために
カードを配り始めた。