ドキドキした。
ワクワクした。


キャンプなんて久しぶりだし
千代と2人だ。


冒険しに行く気分だった。


もしモンスターが現れたとしたら
その時、僕は勇者だ。


僕はこれから起こる
楽しいことを想像しながら
さっさと食パンを口に入れた。

「ごちそうさまっ」


すぐさま片付けて
テントと寝袋がある倉庫へ走った。


「なんだ、なんだ」

その様子にばあちゃんは
呆れて笑った。


僕はワンタッチテントを持っているから
大人がいなくても簡単にたつ。


テントを簡単にたててしまえば
千代はきっと僕を褒めるだろう。

「あ、ランタン!」

僕は視界に入ったランタンを手にとる。

「これがなきゃ
夜お化け屋敷だったぜ」