「おじさん、千代を迎えにきたんですか?」

「ん?いやいや

まだ仕事中だからね」


千代のお父さんが
両手を広げて
制服を着ていることをアピールする。


「じゃあ、

なんでここに来たんですか?」

僕が質問すると
千代のお父さんは

「あーえっと・・・」

と言葉を詰まらせた。

そして申し訳なさそうに頭を搔いて言った。


「この近辺でラクガキが連日起きてるのは知っているかな」

「はい、知ってます」

「その件で、ちょっと・・・」

「陽が怪しいって思ってるの・・・?」

千代の静かな声に
僕はどきりとした。