2度目の
あの、寂しそうな顔をした。
「お別れ近いし
家族みんなで仲良くしたいんだけど
お父さんもお母さんも
忙しいから
上手くいかないんだあ」
僕は困惑した。
千代がそんな風に思っていたなんて
想像していなかった。
もしかしたらキャンプをして
僕と過ごすより
家族と過ごした方が
よかったのかもしれない。
そうさせた方が
よかったのかもしれない。
千代は思考する僕をおいて
警察がいる方へ近寄った。
「ひっ」
千代は小さな悲鳴を上げた。
僕は千代の隣に向かう。
すると見えてきた。
あのラクガキが。
今回のは最もひどかった。
あまりにもひどすぎた。