それはいくら何でも……。




「もう少し出します!」




「でも由似ちゃん、仕送りしてるでしょ? 実家に、……それに、たまには帰れるように貯めておけば?」



「……」




 シェアなのに

 先輩の負担が多くて落ち着かない。



 これ以上の罪悪感は許容出来ない

 もう少し、何か出来る部分が欲しい。



 シェア自体は

 アタシの為でもあるのだから……。




「ダメ? オレは今より減る分楽になるから全然いいんだけど」



「甘やかされるのは、落ち着かないので、もう少し……、何か出来る事はないですか?」



「ん~、……じゃあ、その分オレにまともなごはん作っておいてくれたら嬉しいかな? いつでも食べられるヤツ」



「じゃあ、共用部分の掃除もさせてください」



「オレは嬉しいけど、いいの?」



「はい」




 これでも、楽させてもらっていると思う。




「じゃあ、9月いっぱいまでには引っ越しちゃえるかな? 大きい荷物は悠人たちも手伝わせよ?」