「おーーねーーーがーーーいーーー!」
大学で知り合って仲良くなった拓海が私に授業中であるにも関わらず大きな声で言ってくる。
「、、、、、、なに?」
恐る恐る聞いてみる。
「他の大学の先輩に、試合のDVDを渡す約束をしてたんだけど俺今日部活のミーティングが入っちゃってどうしても行けないんだ。お願い、結衣渡すだけだから変わりに行ってくれない?」
拓海は日本のハンドボール部の中でも強豪チームに所属していた。今度自チームが戦った相手とその先輩のチームが戦うので試合データを渡す約束をしたとのことだった。拓海が部活にかなり真剣に向き合ってることは知っていた。