「わったるーーー!!!!!」
あぁ、もう、
「なんだよー!!」
もう秋が近づいてき少し肌寒いというのに、
俺の名を呼ぶアイツ、
さなみは白いワンピースを着ている。
それも、ノースリーブ。
「おい、寒くないのか?そんな格好で」
「ぜ〜んぜんっ!」
「あっそ、風邪引いてもしらねー」
「風邪なんか引かないよ?それくらいわたるも分かってるでしょ?」
「、、、知るかよ」
「ええーー??なんてーー??なんて言ったのーー?」
「うぜーーー」
「ありゃと♡」
「褒めてねーし」
ザーザーと波の音がする
「てか、なんでいんだよ」
「なんでだろーねーー。わたるはなんでだと思う?」
いや、俺に聞かれても
「知らねーから聞いてるんだけど?」
「分かってるくせにい〜」
「、、、分かんねーよ」
分かりたくもねーよ
どうしてだよ
「えーー仕方ないな〜、教えてあげようではないかっ!!」
「うぜーーーー」
「黙らっしゃい!」
「、、、へいへい」
「教える前にひとつ言っとくね!」
「なんだよ」
「教えたら、わたるは泣くね!!」
「泣かねーし」
「泣くね!」
「泣かねーよ」
「はいはい、虚勢をはれるのは今のうちだからね〜!」
あーーーくそっ
最悪だ
まじで
「じゃあ、言うね」
「ああ」
「私ね、、さなみね、わたるのこと好き」
「、、、知ってる」
「ええーーー知ってたのか〜」
ざーんねん、とか言ってる
すこし寂しそうな顔で
「俺も」
「やったぁ!さなみたち両想いだね!」
「、、、」
「、、、ほら、やっぱり、泣いてんじゃん、わたる」
「、、、」
まじ最悪
「ほら〜言った通りになったでしょ?はっ、、さなみもしかして予知能力あったりして!?」
んなアホな
こいついけるか?
「ねーーねーーーなんか言ったら?わたるーー??」
「、、、なんでだよ、、なんでなんだよ」
「、、、泣かないでよ、もーー泣き虫わたる〜」
「お前だって泣いてるじゃねーかよ」
「ん?あー違う違う!これはわたるのがうつっちゃっただけ!わたるの涙って感染するんだね、、、」
「んなわけねーだろ!!」
感染って、、こえーよ!
「あははははは、、あーあ、、、、ごめんね、、わたる」
「、、謝んなよ」
謝んじゃねーよ、、
なんでこうなるんだよ、、
『夢ならば』とどれだけ願ったことだろうか
あの出来事が
全部全部
夢なら、夢ならば、
悪夢をみているかのようだよ、ほんと、
「ごめん、、ごめん、、わたる、、、約束破っちゃって」
「、、お前が悪いわけじゃねーんだから」
「1番辛いのはわたるだから。さきゆくのもにはのこったものの辛さなんて分かんない。その辛さを分け合うことも出来ない。。ごめんねわたる」
許して
謝んなよ
よけーにさなみと同じところにいきたいって思ってしまうだろーが、、
「俺を置いていったくせに、俺のこと好きなくせに」
「うん、、でも、わたるは来ちゃダメ。今はまだ来ちゃダメ」
なんでだよ
なんでだよ
俺は
「俺は」
「わたる、さなみ、わたるのこと好きだよ。ううん、好き“だった”よ。大好きだったよ」
はっ、、、過去形かよ、、、
「、、あぁ、分かってる」
分かってる、だが、、俺は、、、
「さなみ、俺はさなみのことが好きだ。今も、過去もこれからも」
「さなみ、愛してる」