彼は――細い目を持ち、暗い茶色の髪をビシッと固め、スーツを着た姿は少し近寄りがたい雰囲気を醸し出す、そんな彼は――私の前に立ち、きっちり斜め四十五度の角度で頭を下げた。
「店長の杉本です」
一目惚れと言ったら少し大袈裟だと思うけれど、やんちゃな顔に似合わぬその出で立ちと行儀に目を奪われた。
「どうぞ」
私の前に置いてある椅子を手で示す。そこで私はやっと姿勢を正し、少し大きめに声を出す。
「新屋ミサと申します。よろしくお願いします」
私を安心させようと思ったのか、少し微笑んだ彼の表情に胸がキュンとした。
ヤバイヤバイヤバイ、かっこいい!!!