何て声をかけるべきなのかすら、分からない……


そんなことを考えながら、私はまた試合を見始める


結局─────
私は奏多くんに声をかけることが出来ないまま……

試合は奏多くんを外したまま……
終わってしまった


──────────


試合が終わると奏多くんはしばらくしてから

「………雪乃さん!!」


奏多くん……

「今日は、見に来てくれてありがとうございました!
俺…この後、少し残らないといけなくて……
だから……
あの、雪乃さん送ってあげられないっすけど、大丈夫ですか?」