「ねぇ、せんせぇ。なんで昨日、抱きしめてくれたの?」 「…………ぃや。なんていうかなぁ…。その、やっぱなぁー」 「はっきりして!」 「せんせぇは、逢坂がすっごく心配だったから…」 「そんなに?」 「おぅ…、それはもう」 「あ、そうそう、心配で思い出した! 明日、数学補習な」 「えぇ~!」 「決定だから」 ピシャリと抑えられた。私は、ただせんせぇを見つめた。