カバンの中のケータイは、ずっとふるえている。 家にいるときから……… 学校に着いてから、ケータイをチェックした。 「メール25件…」 全部、そのアドレスからだった。 ユカは、私の様子を察したようで、わざと明るい話題を持ってきてくれた。 「ありがと。ユカ」 私は、そっと呟いた。いつもありがとう。本当に、本当に、いつもありがとう。 でも、私は、知らないだけだったんだ。 ユカのこの態度の意味に―――