「おいおい、黒西までナンパ?」
先ほど俺に優しくしてくれた水田も、俺たちのもとに来る。
「んもう、そんなんじゃないって言ってるでしょ!」
黒西は、腰に手をかけながら、水田を睨む。
ところが水田は気にする様子もなく、俺の方を向くと、黒西と伊藤を指さした。
「この二人さ、結構うるさいから、空川も気を付けなね」
お茶らけていう水田に、伊藤と黒西はこれでもかというほど睨んだ。
「いいでしょ、別に!明るい方が社交的でいいっていうし!」
「そうだそうだ!」
「お前たちのはいき過ぎてるってことだよ!」
言い合いをしてるけど、どこか楽しそうな三人。その幸せそうな光景に、俺は自然と口が開いた。
「あの、俺は、どっちかっていうと、明るい人の方がいいんですけど…。」
俺の発言に、三人は会話を中断して、俺の方を向く。