突然、占い師のような透視をしてきたと思ったら、まるっきり小学生みたいな態度に戻る。
ほんと、向日葵の行動に俺は振り回されてばかりだ。
でも、そんな向日葵が、俺の心を明るくしてくれる。
「…ほんと、向日葵はすごいよ」
すると、向日葵は得意げに頷く。
「そうそう。私はすごいの」
「そうじゃなくて。本気で言ってるんだよ」
「そうだよ。本気で言ってるの。私はすごいって」
俺の真面目な感想も、向日葵はピースしながらお茶らけて返す。
焦げ茶色の髪と一緒に、眩しいくらいに笑う彼女は、本当のひまわりのようだった。
向日葵は、椅子から飛び降りて杖を持つと、カバンを持って出口に向かって歩き出した。
「一緒に帰ろう」
「うん」
向日葵の言葉に、俺は力強く答えた。