「…七海」

「!」


俯いたまま、そんなことを考えているとー…



グゥゥ…




「!?」




流星のお腹の虫が鳴った。




「腹減った。早く朝飯食おうぜ」

「!」


流星の大きな手がぽんっと頭を撫でると、流星が台所に向かう。

「食パンに挟むもの、あるんだろうな?」

食卓テーブルの上に置かれた食パンを持ち、流星が言った。


「…卵ならある」

そんな流星を目で追いながら、そう答えた。


「よし、卵サンドだな。とりあえず、ゆで玉子から作るか?な、七海」

食パンを片手に持ちこっちに顔を向け、ふっと笑いながら流星が言った。



「…はい」


食パンを片手に持っているのに、その笑みはやっぱり綺麗で。

ドキドキー…


"寂しくないのか?"という質問に答えない私を気遣ってくれたのか、他のことは強引なのに、しつこくは聞いてこない。



ドキドキー…




本当にこの人は、何なんだろうか?