「…はぁ」
流星に聞こえないように、小さく溜め息をついた。
この人、本当にわかってんのか…
わかってないのか…
少し前を歩く流星は、進行方向しか見ていない。
けど、引っ張られるように少し後ろを歩く私には、周りの反応がよく見えてしまう。
「え…やば…カッコいい…」
「ホスト?ホストなの?どこの店?」
店内にいる女性達が皆、流星に注目している。
「手繋いでる子、何なの?妹?」
「高校生ぐらいっぽいから、妹じゃない?」
「彼女ではないでしょ」
そして、私に対する視線も痛い。
妹でもないし、彼女でもない!!
私は……
…知り合い?