「…あぁ」


少しの沈黙の後、流星は"あぁ"と一言だけ言った。


"あぁ"って!?


しかも、手も離そうとしない。




「別にいいだろ?てか、七海は嫌なのかよ?」

「…え?」

私?


「嫌って言うなら離すけど」


私は、嫌というか…


店内で、手を繋いで買い物するのは…って思っただけで嫌とかじゃー…





って、そうじゃなくて!!


「運転手さん待たせてるんだから、早く買い物しよう。何買うんだよ?」

私が頭の中で葛藤をしているのをわかっているのか、わかっていないのか…流星は強引に手を引っ張り、再び店内を歩き出した。